耳をすませば サウンドトラック

1995年7月10日発売 徳間ジャパンコミュニケーションズ 2913円(税抜) TKCA-70648


1.丘の町
2.猫を追いかけて
3.地球屋
4.エルフの女王
5.夏の終わり
6.打ち明け話
7.電車に揺られて
8.丘の上、微風あり
9.エンゲルス・ツィマー
10.−ヴァイオリン・チューニング
11.カントリー・ロード
12.満天の夜空
13.流れる雲、輝く丘
14.きめた!わたし物語を書く
15.飛ぼう!上昇気流をつかむのだ!
16.古い木版画
17.カノン
18.迷いの森
19.追憶
20.バロンのうた
21.夜明け
22.カントリー・ロード(主題歌)

「カントリーロード」の故郷への道

「Take Me Home,Country Roads」は1971年にJ・デンバー自身の歌でリリースされたカントリーナンバーです。僕は映画の中で歌われるこの曲のアレンジを考えるとき、この曲自身の故郷を探す、想像の中で旅をしました。
この曲の中で歌われる故郷とは、WestVirginiaであり、Shenandash Riverのほとり、Mountain mommaの麓です。この地はまさにカントリーミュージックの故郷であるアパラチア山脈の西の麓にあたります。かつてこの地にたどり着いたヨーロッパ人、とくにアイルランド人やスコットランドからの移民たちは当初、彼らの故国そのままの楽器をこの地に持ってきたのでしょう。今でもアイルランドに残るフォークミュージックとアメリカのカントリーミュージックには似通ったところがとても多いのです。
アイリッシュフォークミュージックでは、フィドル(ヴァイオリン)、ハープ、ティンホイッスルなどの楽器を使いますが、アメリカに渡った人々もまずはフィドルを使い、今日に至っています。フィドルによる音楽は、ノルウェーやフランスの地方などにも残っていてそれらは同じような特徴をもっており、ヨーロッパの古い民族であるケルト人達の音楽の特徴を今に伝えています。
中世ヨーロッパでは、北方ケルト系の伝統、地中海地方の音楽、インドやアラビアなど当方の音楽といったものをミックスしながら発展しました。
そこで僕は「カントリーロード」の中に、やや無理矢理にですが、想像的に、新大陸に渡る前の人々の面影を見出してアレンジしたのです。これは不思議な出会いでもあり、とても自然な出会いのようにも感じられるものに出来上がったと思ってます。

(野見祐二)


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